目次
TESOLとは
TESOL(テソル・ティーソル)「Teaching English to Speakers of Other Languages」の略語で英語を母語としない方に向けての英語教授法という学問領域のこと。
英会話学校ではTESOLやCELTAを修了しているかどうかを採用基準にします。英語講師として活躍している方、もしくは将来そうした職業に就きたいと考えている方であれば、TESOLを学習することで仕事のスキルを上げることができます。
なぜTESOLを受講し始めたか
私は2019年からホーチミンで日本人の社会人に英語個人レッスンを行なっており、たくさんの生徒さんの成長を見てきました。
成長を続ける生徒さんの姿を見て、もっとうまくレッスンができるようになりたい。 英語を通して生徒さんの人生を輝かせる存在になりたい。 英語教授法の理論を体系的に学ぶことで効果的にレッスンができるようになれたらもっと生徒さんの成長を後押しできるはずだと思いました。
今後、現在の個人レッスンにとどまらず活動の範囲を広げていくつもりです。 グループレッスンをオンラインで行ったり、教材を制作したり。 そのためにもTESOLを学ぶことは最低限の知識だと気づきました。
何を学んでいるか
Courseraが提供するアリゾナ州立大学のオンラインプログラムです。
Arizona State University TESOL プロフェッショナル認定
- 第二言語習得の理論
- レッスンの設計と評価方法
- 読み書きと文法の教授法
- 聞く話すと発音の教授法
- IT技術を用いたオンラインレッスン設計
具体的にどのようなことを学べるのでしょうか。この1ヶ月の中で学んだ興味深いものを紹介します。
レッスンの設計と評価方法
人が何かを学習するとき、そこには「外からの情報を受け取り、それをしっかりと記憶するまで」のプロセスがあります。 ならば、その「学習プロセスの順番にそって最適な『指導』を行い、学習の効果を最大に高めよう」という考え方があります。
9つの教授事象(教育心理学者のロバート・ガニェ博士)
- 学習者の注意を喚起する
- 学習者に目標を知らせる
- 前提条件を思い出させる
- 新しい事項を提示する
- 学習の指針を与える
- 練習の機会をつくる
- フィードバックを与える
- 学習の成果を評価する
- 保持と転移を高める
よくできたレッスンはこの学習プロセスに沿って設計されています。振り返ってみると小学校の国語の授業で「こそあど言葉」を学ぶ時に、先生がこのプロセスを使っていました。
1. 学習者の注意を喚起する
先生「みんな、校庭を見てみよう。何か面白いもの見える?」
生徒「あそこに何か落ちてる!」
生徒「どこどこ?」
生徒「あれだよ、なんか黄色い色の!」
生徒「ほんとだー!なんだろう、あれ」
2. 学習者に目標を知らせる
今日は「こそあど言葉」を学習します。この授業を終えると正しく「これ・それ・あれ・どれ」を使えるようになります。
3. 前提条件を思い出させる
前回の授業で何を習ったか覚えてる?物の形について習ったね。この形の名前は何?ものの形を説明する時に使えるよね。今日の授業でも使っていこうね。
4. 新しい事項を提示する
「こそあど言葉」について説明するよ。さっき授業の初めに〇〇くんが「あそこに何か落ちてる」って言ってたね。●●さんが「どこどこ?」って言ってたね。これ「あそこ」や「どこ」って「こそあど言葉」って言うんだよ。説明が続く・・・
5. 学習の指針を与える
次に先生が作った例を見せるよ。
6. 練習の機会をつくる
班になって教室の中で何が見えるか話し合ってみよう。「こそあど言葉」を使う練習だよ。
7. フィードバックを与える
教室の中で何が見えたか教えてくれる人?ふんふん・・・自分の手が届かないくらい遠くのものを指す時は「それ」より「あれ」の方がいいよ。
8. 学習の成果を評価する
「教室にある好きなもの」をテーマに「こそあど言葉」を使って文章を書いて提出してください。班のみんなに発表してね。発表を聞いた人はお友達にアドバイスをお願いね。
9. 保持と転移を高める
前回の授業を復習しよう。「これ・それ・あれ・どれ」について学んだね。誰か例文を教えてくれる人いる?
まとめ
2021年8月からTESOLを学び始めました。テストを受けたり、レッスンプランを提出したり、受講者同士でレビューしたりして学習を進めています。修了まで8ヶ月。時間はかかりますが、私の生徒さんからも刺激をもらいつつ、生徒さんの将来に胸をときめかせながら、目標に向けて頑張ろうと思います。
こちらもCHECK
-
【個人レッスンコース】日常英会話・ビジネス英会話・TOEIC ・上級英会話
さとみ4つの個人レッスンコースを説明します 1. 日常英会話 さとみ基本的な英会話スキルを習得し、自然な英語の会話を楽しんだり、自由に行動できるように。 A1→A2 2. ビジネス英会話【初級】 さと ...
続きを見る