マレーシアの学会で研究内容を発表してきました。

目次
生徒さんへ、ご協力ありがとうございました
2025年8月26日 マレーシア・プトラ大学(マレーシアの国立大学)が主催する、言語・文学・文化の国際学会にて、大学時代にお世話になった教授と共同で発表してまいりました。学会はマレーシアのペナン島で開催され、アジア各国から約200名の研究者が集い、3日間にわたって充実した議論が行われました。
今回の発表は、これまで私がサポートしてきた約50名の生徒さん の学習経験を基盤にしています。特に、半年以上継続してレッスンを受けてくださり、今でも交流のある 17名の生徒さん にアンケートをお願いしました。アンケート内容は、学生時代の英語学習の動機とベトナムで生活する今の動機 がどのように変化したのかを比較する調査です。皆様の調査結果をもとに、英語学習の動機についての論文として発表を行うことができました。
みなさまのご協力のおかげで無事に終えることができました。
いつも本当にありがとうございます。
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発表内容を簡単にまとめ

発表の様子
背景
日本では多くの人が中学・高校・大学で長く英語を勉強しますが、実際に日常生活で英語を使う機会はあまりありません。多くの学生にとって「英語=テストのための科目」になってしまいがちです。
一方、ベトナムでは経済の国際化が進み、仕事でも生活でも英語がよく使われます。日本人がベトナムに駐在員として暮らすと、職場や日常生活で英語を使わざるを得なくなります。つまり「英語が必要だから使う」という環境に変わるのです。
結論
この研究では、日本にいたときと比べて、ベトナムで生活している日本人は英語を学ぶ意欲が大きく高まったことがわかりました。
理由1: 仕事や生活の中で、英語を使わないと困るから。
理由2: 習った英語をすぐに使う場面があるから。
つまり、英語が「テストのための科目」から「自分の生活を支える道具」に変わったことで、やる気も大きく変わったのです。
示唆
この結果は、「学ぶ環境」が人のやる気にとても大きな影響を与えることを示しています。もし日本の学校教育でも、もっと実際に英語を使える機会があれば、学生のモチベーションも変わるかもしれません。
発表で抜粋した生徒さんの声

生徒さんからの実際のコメント「学生時代と比べて、英語は重要だと感じますか?」

生徒さんからの実際のコメント「学生へのアドバイスは?」
研究要旨
もし興味を持っていただいた方は、こちらから研究要旨をダウンロードできます。
この研究を通しての私の考え
今回ご紹介した研究は、「英語が必要ない環境では学ばれにくいけれど、必要になれば自然と学ぶようになる」というものでした。正直に言えば、「そりゃそうだよね」と思われる方が多いでしょう。私自身もそう感じます。必要に迫られれば人は動くし、そうでなければ後回しにしてしまう。ほとんどの方がこのような考えではないでしょうか。
では、この「当たり前」のように見える研究から、英語教育に携わる私たちは何を学べるでしょうか。
私の結論は、この研究は教育者へのリマインダーだということです。英語の授業がつまらなければ、生徒が「これでは意味がない」と感じるのは当然ですし、生徒は先生に不満を言ってもよいのです。なぜなら、先生の仕事は「テストのための知識を教える」ことではなく、授業のあとすぐに使える知識を与え、実際に練習できる場をつくることだからです。
もし生徒が教室の外で英語を使う環境を持っていないのであれば、先生がそうした体験を提供しなければなりません。生徒に「英語は必要だ」と実感させることも、教育者の大切な役割です。
なぜなら、言語はテストのための科目ではなく、生活そのものだからです。
日常生活を送るため、仕事を通じて社会に価値を生み出すため、そして、自分を表現したり、目の前の人を理解して助けたりするため。言語は人間の営みそのものと深く結びついています。
だからこそ、私自身も「英語をどう教えるか」だけでなく、「どうすれば生徒が必要性を感じ、学んだことをすぐに使えるようになるか」を常に意識していきたいと思います。
さいごに
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!今後も言語に関わるさまざまな活動をしていきますので、引き続きよろしくお願いいたします。